半世紀以上を駆け抜けたベテランリーダー「世代交代」と「人間性の育成」を訴える

起業家・経営者

世の中はどんどん変わるから、世代交代と人間性の育成が必要なんです」

そう語るのは、都内を中心に展開するスーパーマーケットに相談役として携わる松本明さん。そのスーパーマーケットは、松本相談役ご本人が長年勤めた会社でした。
会社員として専務取締役のまま勤め続ける選択肢もあったなかで、前線から退き相談役という形態で携わることになった理由とは?

若手の起業家・経営者へのメッセージと合わせてお届けします!

時代とともに変わっていく価値観

後輩の姿に、譲るべきときが来た

松本明さん:役員には定年の規定がない企業もあるのですが、65歳になったとき、組織の世代交代を順調に進めるためには会社から離れたほうが良いと考え、私から退任を申し出ました。
時代とともに価値観がどんどん変わっていくなかで、高齢になった者がリーダーシップをとったままでは時代に対応できないと思ったのが最大の理由です。
後輩の役員たちの成長度合いや業務の遂行状況を見て、もう譲っても大丈夫だと感じました。

ただ、30代の頃から物件所有者との渉外を中心に、店舗の内装・外装などの店舗開発に取り組んできました。それから別部署への異動を経て、52歳で本部に戻り常務取締役を任されることになったのですが、相談役として携わったのは店舗開発の渉外業務で関係各所との蓄積があったからです。

現行業務をしている後輩たちへの支援をはじめ、当時携わっていた子会社の運営と、本社の社長の補佐役として携わらせていただくことになりました。

リーダーとしての課題

「スタンダードレベル」を徹底して維持向上を

常務取締役になったとき、初めて店舗運営に関わる部署への所属になったので、大変嬉しく張り切っていた気持ちは覚えています。

ところが、従業員の教育面は非常に難しかったですね。

従業員のなかには、優れた人もいれば、そうでない人もいる。

人と人は良い意味でも悪い意味でも掛け算なので、全員を同じように教育しても、できない人間が1人いると全てゼロになってしまう場合もあるんです。

例えば、店頭でお客様とトラブルが起きたら、その方はもう来店されなくなってしまいますよね。いかに従業員の良い水準=「スタンダードレベル」を徹底して、維持向上を図っていくかは常々考えておりましたし、それが一番大きな課題でしたね。

解決には本部と店舗の従業員の間に直接話しをする機会を設ける必要がありました。

尊敬・感謝している人

長年勤めてきましたし、リーダー的な役割をしてきたこともあり、尊敬する人も感謝する人もたくさんいて1人に絞りようがないですね。

ただ、ずっと購読している『致知』(致知出版社)という雑誌があります。そこに掲載されている方々は、尊敬すべき素晴らしい方ばかりだと感じています。

『致知』
「人間学を学ぶ月刊誌」として経営者層に好まれている

https://www.chichi.co.jp/info/

若い起業家・経営者さんへのメッセージ

世の中はどんどん変わっていきます。それに合わせてノウハウもどんどん変化していきますが、人間は対応していくことができると思うんですね。

なので、場当たり的なノウハウよりも、【人間性】を重視することが肝心なのではないでしょうか。
人間性が高い人を育ててください。


【prof】

個人事業主 松本明さん

都内を中心に展開するスーパーマーケットにて、長年責任ある立場として事業に携わる。

※取材時の内容です。
※画像・テキストの無断転載禁止。

▼記事の最新リリース、起業家・経営者向けの有力情報は公式アカウントから

友だち追加
タイトルとURLをコピーしました