【ビュッフェ】な生き方のために法人化!個人間から企業間取引にシフトしたイベント事業者

起業家・経営者

代表の櫻井園子さんが、夫のさくらいっしんさんと一緒に「より自由に楽しく、いろいろな方とお仕事を続けていく」ことを目標に掲げて設立されたイベント事業者・合同会社エス
今回はそのアトリエ兼事務所にお邪魔して、お話をうかがってきました。

同社の業務内容は、キャスト出演・運営スタッフ・キャスティングやプロデュースなど。さらに、櫻井さんご自身はキャンドルアーティストとして空間演出やグッズ制作を行なうなど、多岐に渡っています。

また、現在は「就労移行支援事業所」で外部講師としても活動されているのだとか。

その生き方を「少しずついろいろ食べる【ビュッフェ】」と表現する櫻井さん。

イベント業界で個人としても長く活動するなかで、法人化した経緯とは…⁉
「アングラな雰囲気に癒される」という繊細な感性を持つ櫻井さんが語る、今後の展開にご注目ください!

アトリエで最初に目を引くのは、キャンドル×トルソーのオブジェ

▼法人化の経緯

・「ビュッフェ」な生き方

櫻井園子さん:合同会社エスは、イベントにまつわる様々なお仕事をさせていただいていますが、一言でまとめると「多角的にイベントに携わる会社」です。
そのほかに、「就労移行支援事業所」でコミュニケーションの外部講師も務めるようになりました。

私たちはこの色んなお仕事をする生き方を「ビュッフェ」と例えています。

フレンチを極めたい人はフレンチ1本、イタリアンならイタリアンなどそれぞれの道がありますが、私たちは少しずついろいろ食べたいので「ビュッフェ」が合っているんじゃないかと思っています。

・法人化により信頼度向上

私も夫もそれぞれ役者として仕事をはじめ、そこからスタッフなどのお声をかけていただく機会が増えていきました。
お互いに個人として活動を続けていく選択肢もありましたし、イベント会社からスカウトしていただいたこともあります。

ただ、様々な会社の方との繋がりを大切にしたいと考えていたので、1つの会社に入るのではなく、自分たちが法人化することで、企業同士でお取引をさせていただく形にシフトしたんです。

今でも各々の個人的なオファーもいただきますが、最近ではイベントに対して「キャスト・スタッフをこの人数集めてほしい」というキャスティング案件が多くなっています。
より大勢の方を巻き込むにも、法人化してからのほうが信頼度が高くなったと実感しているところです。

▼コロナ禍を経て

「デザインフェスタvol.55」出展に向けて制作中のホラー風キャンドルたち(※取材時)

・仕事が白紙でも切り替える

立ち上げが2019年だったので、イベント業界全体が2020年東京オリンピックに向けて盛り上がっていました。ところが、コロナがやってきて一気にスケジュールが白紙になってしまい、驚くしかなかったです(笑)。

でも、悲観しても仕方ないので、まずは事実を受け入れました。そのうえで勉強に時間を充てるほか、やりたかったことに着手するようにしました。

その一環として、今年2022年はキャンドルアーティストとして初めて「デザインフェスタ」という大規模なアートイベントへ出展しました。
今後は、目の前のお仕事も一生懸命やりつつ、こういったイベント出展のほか、自社主催のイベントなども増やしていきたいと考えています。

・生きづらい人に支援を

また、イベント業のほかに「就労移行支援事業所」で外部講師を務めています。

内容は、心理学に基づきながら、役者の訓練を初心者の方に向けてアレンジして、コミュニケーションについて楽しく分かりやすく体感できるワークショップです。

イベントとは業種が違いますし、私自身が会社員は合わなかったので、矛盾しているように見えるかもしれません(笑)。
でも、生き方の選択肢は1つではないという点では、私のなかですべて繋がっているので、「なんとなく生きづらいな」と苦しんでいる方が、少しでも生きやすくなれるようにと思い、この活動を始めました。

・熱量や質が高いものに惹かれる

また、コロナ禍で自分自身の外出が減ったので、「(イベントや人がいる場所に)心から行きたい!」と強く惹かれる場に限って足を運ぶようになった印象があります。

コロナ禍下でのイベント開催や新しい出会いは、「本当にやりたい!」「絶対に会いたい!」という本気度がかなり高いように感じています。
SNSや紹介を通して出会いが広がることにも気づいたので、そういった質の良い人脈も増やしていきたいです。

▼今後の展望

棚にはキャンドルだけでなく雑多なアイテムが集まる…!

・人が集まる「場」を作りたい

これまでは、私たち自身が日本全国に足を運ぶことが多かったのですが、近い将来「人が集まれる場所を作りたい」と計画を練っているところです。
今もアトリエ兼事務所を利用したハウススタジオを運営していて、紹介制でご案内しています。それよりも、もう少し気軽に集まれるオープンな場所といったイメージです。

ただ、自分の「勘」をすごく大事にしている面があり、まだ「今じゃない」という感覚なんですよ。
具体的な地域や時期がしっくり来るまで、物件情報を集めながら、たくさん想像を膨らませようと思っています(笑)。

・目指すは「泥臭いユートピア」

静岡県に「まぼろし博覧会」という風変わりな施設があります。以前、私も足を運んだことがあるのですが、廃棄予定だった秘宝館の人形や、お化け屋敷の展示物などを集めてごちゃっと再展示しているマニアックでアングラな雰囲気のある施設です。

そこのセーラちゃんという館長さんが「泥臭いユートピアがあってもいい」と仰っていて、「まさにそれ‼」と強く共感した言葉でした!

私自身、アングラな雰囲気に癒しを得ることがよくあるのですが、同じような感覚を抱く方って少なくないと思っています。なので、そういった方々に向けた「場」を作ったり、活動をしたりしていきたいです。


「泥臭いユートピアがあってもいい」

—まぼろし博覧会 館長 セーラちゃん(https://maboroshi.pandora.nu/

トルソーには廃棄予定だった花やアイテムを利用
背面には海外での射撃で実際に使った弾が撃ち込まれている

起業家・経営者に向けて

私たち合同会社エス「私たちがどうやって幸せに生きるか」を考えて作った小規模な会社です。

周りの「起業」「副業」を見て焦る方もいらっしゃるかもしれませんが、会社はあくまで手段なんですよね。
お金に例えると、「お金持ちになりたい」よりも「お金をどう使うか」が大事なのと同じで、「起業」という手段を使ってどう立ち振る舞っていくかが重要なんじゃないかなと考えています。

だけど、本当にいろんな在り方があるので、1人ひとりが幸せな生き方を選べたら、それが一番なんじゃないでしょうか。


【prof】

合同会社エス
代表 櫻井園子さん

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【略歴】
女優・MC・キャンドルアーティスト。
人の生死や自身の難病ベーチェット病と向き合う経験などから、2015年JCA認定キャンドルアーティスト取得。オーダーメイドやキャンドルの空間演出・ワークショップなども行なう。
合同会社エス設立後、各イベントのプロデュース、運営ディレクター、キャスティングなどを担当している。

合同会社エス
思い出に残る楽しい時間を! 各イベントのキャスティングや制作のお手伝い致します

※取材時の内容です。
※画像・テキストの無断転載禁止。

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